新型コロナウイルス感染症流行時、もしも大地震や台風など、災害が起きて避難所に行かないといけなくなったとき、注意すべき点は?

内閣府も新型コロナウイルス感染症を踏まえた災害対策を公表

内閣府も新型コロナウイルス感染症を踏まえた災害対応のポイントについて公表しています。
この資料によると、平時における対応、発災後における対応についてまとめられており、多くの避難所の開設やホテル・旅館などの利用について提言されています。

新型コロナウイルス感染症を踏まえた災害対応のポイント【第1版】
http://www.bousai.go.jp/pdf/covid19_tsuuchi.pdf

このほか、新型コロナウイルス感染症対策に配慮した避難所運営のポイントについて動画で紹介されています。

興味がある方はぜひご覧ください。

新型コロナウイルス感染症対策に配慮した避難所運営のポイントについて
http://www.bousai.go.jp/coronam.html

災害時における新型コロナウイルス感染症対策について、公益財団法人市民防災研究所がまとめています。
各都道府県毎の対応についてもまとめられているので、ぜひ一度ご覧ください。
住んでいる地域の情報はしっかりと得ておきましょう。

避難所等における新型コロナウイルス感染症対策の参考リンク集(随時更新)
http://www.sbk.or.jp/blog/archives/2478

考えたくはありませんが、台風シーズンは避難することがあるかもしれません。
しかし、おそらく新型コロナウイルス感染症が収束しているとは言いがたいでしょう。
安心して避難するためにも、自治体発信の情報を得ておきましょう!

各地域では万が一を備えた対策・訓練が行われている

画像提供:imagenavi(イメージナビ)

本格的な梅雨や台風シーズンを前に、新型コロナウイルス感染症防止の対策を取りながら、避難所を開設する訓練が山形県韮崎市で2020年6月、行われました。

韮崎市の小学校で行われた訓練では、危機管理を担当する市の職員が20名ほど参加。
3密になりやすい避難所で感染を防ぐ対策を取りながら、避難所を開設する訓練を行いました。

韮崎市では、受付を避難所の外に設けて、フェイスシールドなどを着けて対応すること、ひとりひとりに氏名や連絡先のほか、体調などを記入してもらう、という手順が確認されました。



どうしても密集しやすい体育館(避難所)では、飛沫の拡散を防ぐダンボールの間仕切りを設置。
感染が蔓延しない工夫を行いました。

職員らは家族毎にどれくらいのスペースが必要かを確かめたり、プライバシーに配慮するための向きなどの調整を行ったそう。

感染が疑われる人が避難してきた場合も想定し、災害用のテントや仮設のトイレを設置する訓練も合わせて行ったそうです。

各自治体が対策・訓練を実施

5月28日、岐阜県美濃加茂市の体育館で災害を想定した避難所運営の訓練が行われました。
この訓練には市職員らが約50人参加し、受け付けで検温・体調チェック、飛沫を防ぐスペースの設置手順を確かめました。

訓練では3密をいかに防ぐかを考えました。

ダンボールで組み立てた避難者用のスペースは、それぞれ感覚をⅡメートル以上あけ、受付は透明なアクリルボードで仕切りを設けました。

通常、520人収容できる避難所ですが、感染症対策を徹底すると226人しか受け入れることができず、課題が残る結果に。

新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、同市ではチェックカードを独自に用意。
マスク着用・検温に加えて、風邪の症状など健康状態の記入も求めていきます。
感染が疑われる場合は、避難所に誘導するのではなく、専用スペースに待機してもらい、医療機関の指示を仰ぐ様にするそうです。

実際に行われた訓練では、早く避難したい気持ちが先走り、人と人との距離を充分確保できなかった、という声もあり、災害について改めて準備しておく必要がありそうですね。

台風災害や局地的な集中豪雨など大規模な水害が毎年どこかで起こっています。
どんなことが課題になるのか、どんなことに気をつけなければならないのか、事前にしっかりと確認しておきましょう。