眠れる調味料を使いこなそう!

塩こうじや塩レモンなど家でも作れるとあって、ここ数年調味料ブームが続いています。せっかく買ったものは無駄なく使い切りたいもの。ほんのひと手間かけてリメークすると、使い道も広がりそうです。

調味料を眠らせない

■人気に比例する廃棄率の高さ

ラー油を100億円の市場規模にまで成長させた「食べるラー油」や、伝統食品回帰の契機となったといわれる「塩こうじ」、モロッコ生まれの調味料として話題の「塩レモン」など、毎年のように新たな調味料が話題になっています。
ある調査によると、家庭の冷蔵庫で保有率の高い食品ベスト20のうち8点を調味料が占め、一方で廃棄率の高さも生鮮野菜に次いで2位という結果が出ています。流行の味にチャレンジしようと気合いを入れて買ったものの、うまく活用できずにいる人も少なくないようです。冷蔵庫の奥に眠らせてしまっている調味料の出番を増やし、使いこなしたいものです。

おいしくリメーク使いこなし術

■日常使いの調味料編

●めんつゆ

  • アボカドにかけると、まろやかな味に。
  • ハンバーグの和風ソースに。ハンバーグを焼いた後のフライパンにめんつゆを加えて少し煮詰める。
  • オリーブオイルを混ぜて和風ドレッシングに。生野菜や白身魚のカルパッチョにおすすめ。

●ウスターソース

  • 肉の下味に。スパイシーなので、臭み消しになる。
  • 肉じゃがに。しょうゆの代わりに使うと、洋風肉じゃがに。
  • 練りごまを加えるとコクが増し、フライなどに合うこってり味のソースに。

●粉チーズ

  • フライの衣に混ぜて。チーズの風味がアクセントになる。
  • ラーメンのトッピングに。あっさり味のスープも濃厚になる。
  • 市販のふりかけに混ぜると、洋風ふりかけに。

●からし

  • ギョウザのつけだれに。ラー油より後味がさっぱりして低カロリー。
  • 白身魚やイカ、タコなどの刺身を食べるとき、わさびの代わりに。
  • ラーメンのめんに付けながら食べると、辛みが味のアクセントになる。

■ステップアップの調味料編

●ゆずこしょう

青ゆずの皮と果汁、青とうがらし、塩を混ぜ合わせたもの。清涼感のある香りと舌にピリッとくる辛さが持ち味。

<ひと工夫>

  • わさびの代わりに、刺身や板わさなどに。ゆずの香りがさわやか。
  • 角切りのトマトに混ぜてサルサ風ソースとして、コーンチップスなどのディップに。
  • いかの塩辛に混ぜて。生臭さを抑えられる。

●スイートチリソース

赤とうがらし、酢、にんにくなどから作られる甘辛い味のソース。タイ料理では、さつま揚げや生春巻きのつけだれとしておなじみ。

<ひと工夫>

  • 鶏のから揚げにつけて。口当たりがさっぱり。
  • しょうゆやナンプラーとあわせて、炒め物やチャーハンの味つけに。
  • チヂミのつけだれとして。甘みと辛みが食欲をそそる。

●コチュジャン

もち米や大豆、こうじ、とうがらしを発酵・熟成させたもの。韓国料理の定番。辛くて甘く、香りもまろやか。

<ひと工夫>

  • ピザソースとして。トマトソースとは異なるコクのあるピリ辛味が、具材に合う。
  • みそと混ぜて冷ややっこや野菜のディップに。
  • 肉じゃがに。和風に味つけした肉じゃがに加えると、韓国風に早変わり。

●ナンプラー

カタクチイワシに塩を加えて発酵させて作るしょうゆ。
タイ料理に欠かせない。

<ひと工夫>

  • 青菜の炒め物に。最後に加えると風味が増す。
  • バタートーストにふりかけて。ほどよい塩分が意外に合う。
  • 鍋料理に。野菜の水分でだしが薄まったときに使うと便利。

●バルサミコ酢

イタリアの伝統的な黒い酢。まろやかな甘みと穏やかな酸味があり、香りも華やか。

<ひと工夫>

  • イチゴジャムと混ぜてパンに塗ったり、バニラアイスにかける。上品な甘みが楽しめる。
  • ポークソテーに。肉を焼いた後のフライパンに入れて煮詰めると、本格なソースに。
  • チーズと一緒に。塩味の強いチーズがおすすめ。