ラクしておいしい!健康鍋を食べよう

寒い季節に恋しくなる鍋。晩御飯を作るのが面倒なときには、少ない材料で無駄なく簡単に、しかも栄養バランスの良い「健康鍋」が強い味方です。一品で主菜・副菜・汁物の代わりになる健康鍋で、健康を維持しましょう!

健康鍋の黄金ルール

健康鍋の特徴は好みの具を入れることで味付けにも変化を加えやすい点。塩分ひかえめでも必要な栄養がしっかりとれる鍋は、二つのルールを守れば簡単に作れます。

(1)鍋つゆやだしの素を使わない
塩分が多い鍋つゆやだしの素を使わずに、基本は水炊き。水に昆布や削り節を入れただし汁を作り、ポン酢やゴマダレなどの付けダレで食べます。調味料を加えると、味付き鍋にもできます。

(2)味出し野菜をメインにうま味の強い素材をプラスする
・味出し5強野菜…白菜、青菜、大根、キャベツ、タマネギのどれか一つ。
・サブ食材…きのこ、トマト、肉、生ハムなどでうま味をプラス。
・調味料…味付き鍋にするときは、発酵食品のキムチや酒かす、塩、酒、みりんといった調味料、レモンなどの柑橘(かんきつ)類の香りや酸味を加えてコクを出す。

一緒に食べると効果的な食材

うまく組み合わせることで、健康効果がアップする食材があります。好みで選ぶのもよいですが、ちょっとした知識を持っておくと元気に冬を過ごせます。

豚肉×ニラで疲れをためない

豚肉には疲労回復効果が期待できるビタミンB1が含まれています。ニラにはこのビタミンB1の働きをより効率的にしてくれる“アリシン”という成分が入っているので、疲労回復効果が高まります。唐辛子やキムチを入れてチゲ鍋風にしてもよいでしょう。

小松菜×ポン酢で貧血予防に

小松菜やほうれん草は鉄分を多く含む青菜ですが、これらの野菜に含まれる鉄分は吸収がよくありません。そこで、付けダレにポン酢を使います。柑橘類の果汁に含まれているビタミンCやクエン酸は、鉄分と一緒にとると、鉄分の吸収を促します。

春菊×豆腐で風邪予防

風邪予防に大事な栄養素が、ビタミンAとビタミンCです。これらを豊富に含んでいるのが春菊です。さらに、免疫を高めるためには白血球の材料となるたんぱく質が欠かせません。春菊に加えて、低脂質で胃腸に負担をかけない豆腐で大豆たんぱく質を摂取すれば免疫力の向上が期待できます。

食材を冷凍していつでも鍋を

も鍋料理が楽しめます。鍋で使う場合は、冷凍のままや半解凍で使えます。きのこなどは冷凍すれば使いやすいだけでなく、うま味もアップするというメリットも。
鍋で使う場合の素材別のフリーザーバッグを使った保存方法をご紹介します。

・大根…皮をむいて半月切りにして保存
・青菜…3、4センチにカットし、できるだけ空気を抜いて保存
・白菜、キャベツ…ザク切りにし、できるだけ空気を抜いて保存
・鶏むね肉、もも肉…塩をふって、ラップで包んでバッグに保存
・薄切り肉…重なりを少なくして、ラップで包んでバッグに保存

簡単おすすめ味付き鍋

鍋はさまざまな食材がないと楽しめないと思っている人は必見です。シンプルに肉や魚などのたんぱく質と野菜一品だけでも十分おいしい鍋ができます。一人分の簡単でおいしいレシピをマスターしましょう。

白菜と豚肉のうま塩鍋

鍋に水(2カップ)と5センチ角の昆布、3センチ幅にそぎ切りした白菜(200g)を入れて一煮立ちさせる。塩(小さじ1)を加え、豚の薄切り肉(200g)を重ならないように入れてサッと火を通す。ゴマ油(大さじ1)を回しかけ、こしょう少々を振りかける。・しめ…鍋の残りに乾燥わかめと小口切りにしたネギを入れ一煮立ちし、みそ(小さじ1)を加えるとわかめとネギのみそ汁の完成。

体ぽかぽか餃子鍋

水(2カップ)と5センチ角の昆布を鍋に入れて沸騰させ、タマネギ(櫛切り・1個)を加え半透明になるまで煮る。市販の冷凍餃子(5個)とニラ(5センチ長さ・1/2束)を加え火を通す。ポン酢にお好みでラー油を少々
入れたものを付けダレにしていただく。

[アレンジ]
残り汁に冷凍チャーハン(100g)を入れて火にかけ、塩・こしょうで味を整え、溶き卵(1個)を流し入れ、小口切りにしたネギを散らし、蒸らしてチャーハン雑炊の完成。