正しい耳掃除の方法

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それではここからは正しい耳掃除について見ていきましょう。
耳の入口から約3.5センチ先に鼓膜があります。思ったよりも近い位置に鼓膜がある、ということがわかりますよね。鼓膜までは到達しないよう、細心の注意を払って耳掃除をしましょう。具体的には綿棒の頭ひとつ分程度だといわれています。
乾性耳垢の場合、耳掃除は基本的に不要。気になるという場合は、耳の穴の外側1.5センチほどの部分を、耳の壁をなぞるよう、やさしく外に向かうように、掃くように耳垢を書き出す程度でOK。綿棒は大きすぎると耳垢を奥に押し込んでしまうので、赤ちゃん用の綿棒程度でもOK。むしろ大きな綿棒よりも赤ちゃん用の綿棒の方が良い、ともいわれています。
湿性耳垢の場合、耳の穴に1.5センチほど入れたら、らせんを描くように外に向かい、3,4回拭き取るのがオススメ。湿性耳垢の場合でも月1〜2回程度を目安に行いましょう。また、湿性耳垢の方は年3,4回程度耳鼻科での耳掃除もオススメです。耳掃除だけでの受診であっても、立派な医療行為なので、メンテナンスのためにも耳鼻科を受診してみましょう。
耳を健康に保つためには耳掃除はもちろんですが、耳を大切に使っていくことも重要です。
耳を大切に使うための重要なポイントが「騒音」。騒音というと大きな音を想像しがちですが、小さな音であっても騒音になりえます。どんなに小さな音であってもずっと聞き続けることで耳が疲れていき、ダメージは蓄積されていくもの。
だからこそ、たまには無音で、静かな環境で休息することも大切です。騒音から解放されないという場合は耳栓を使用するなどしてなるべく音がない環境を作りましょう。
例えば日常的にヘッドホンを使って大きな音を聞いている、という方は要注意。大きな音は小さな音よりも耳にダメージを与えてしまうので、長時間大きな音を聞き続けるのはなるべく避けたいところ。ヘッドホンを使って大音量で音楽鑑賞などを楽しんでいる、という方は一度聴力検査を受けてみた方が良いかもしれませんね。
このほか、適度な運動やきちんとした睡眠も耳の健康には欠かせない要素。なるべく毎日規則正しい生活を送りましょう。
また、ビタミンB群やカルシウムは耳に良いとされています。
ビタミンB群のなかのビタミンB12は内耳の代謝を高めて耳の老化防止にも繋がるそうです。ビタミンB12が不足するとだるさ、めまいなどを引き起こすことがあるので、イワシやアサリ、サバなどの食品を定期的に摂取するよう心がけましょう。
このほか、複雑な耳の構造を維持するためにカルシウムも欠かせません。乳製品、鶏肉、ひじき、ごまといったカルシウムが豊富な食品を摂るようにしましょう。
人体のカルシウムは大部分が骨に蓄積されています。人間の骨は3ヶ月サイクルで骨へのカルシウムの沈着と、骨からカルシウムなどの溶出を繰り返しています。成長期は形成量の方が吸収量よりも多いため、骨量が増加しますが、男性は50代から、女性は閉経後に吸収量が形成量を上回るため、骨量が減っていってしまいます。
カルシウム不足状態が続くと、骨や歯といった硬い部分が弱くなっていき、幼児の場合は骨の発育障害も起こり、成長が悪くなってしまうもの。
カルシウム摂取量が不足すると、身体が危機感をおぼえ、副甲状腺ホルモンを分泌させて、骨からカルシウムを摂りだし、体内に補給していきます。カルシウム不足状態が長期間続くと、骨密度が上昇せず、丈夫な骨を形成できなくなって閉経後の女性の場合、骨粗しょう症が起こりやすくなるので注意が必要です。
骨からのカルシウム補給量が増えていくと、血中カルシウム濃度が高くなってしまいます。
また、神経や筋肉の興奮が高まることで、筋肉の痙攣だったり、てんかん症状が起こる場合があるので、カルシウム不足は恐ろしいのです。
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