今年よく耳にした言葉が「三密」ではないでしょうか?
三密を避けてください、三密を避けた行動をしましょう、などニュースで目に、耳にする機会が多いかと思います。
三密という聞き慣れない言葉にはどのような意味があり、どのような効果があるのでしょうか?
本日は三密をご紹介いたします。
新型コロナウイルス感染症対策の鍵「3密」とは?

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新型コロナウイルス感染症拡大の予防策として2020年3月1日、厚生労働省は「新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために」というものを公表しました。
3月1日までに発生したクラスターの場所の共通点として、換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間、不特定多数の人が接触する恐れが高い場所を挙げ、注意喚起を促しました。
さらに、3月15日には全国クラスターマップを作成しました。
このように新型コロナウイルス感染症拡大は「クラスター」と呼ばれる、集団がポイントになっていました。
クラスターとは
厚生労働省の資料によると、新型コロナウイルスの特徴として、多くの事例では感染者は周囲の人にほとんど感染させていない、その一方で一部の人に特定の人から多くの人に感染が拡大したと思われる事例が存在し、一部の地域で小規模な「患者クラスター(集団)」が発生したとしています。
そのため、日本ではクラスター対策を重点的に行ってきたというわけですね
密を避けて行動を
様々な取組を行う中、厚生労働省は「密」を避けて外出しましょう、という注意喚起を行いました。
この時に登場したのが「3密」です。
三つの密が揃う場所、これがクラスターの発生のリスクが高いと指摘。
「換気の悪い密閉空間」「不特定多数が集まる密集場所」「間近で会話や発声をする密接場面」。
これが3密です。
厚生労働省は、「密」を避けるため、部屋をこまめに換気し、人が密に集まって過ごすような空間に集団で集まることを避けるよう呼びかけています。
その結果、飲食店などをはじめ、様々な場面で人と人との距離を取るようになりましたよね。
そこで登場したのが「Social Distance(ソーシャルディスタンス)」または「Social Distancing(ソーシャルディスタンシング)」です。
ソーシャルディスタンス
英語で言うからわかりづらいですが、日本語に直すと「社会的距離」という意味が Social Distance にはあります。
新型コロナウイルス感染症は、症状が出ていなくても、ウイルスを保有している、いわゆる「無症候」の人が多いと言われています。
無症候の場合、自分が新型コロナウイルスに感染しているとは露ほども思わず、不用意に人に接触してしまうこともあり、もしかすると自分自身がクラスターとなる可能性もあるのです。
自分はもちろんですが、相手の感染を防ぐことを目的に、そして感染を広めないために、人と人との距離を保ちましょう。
人的接触距離の確保という目的を持って。Social Distanceという考え方が提唱されたのです。
小池百合子東京都知事が突然言い出したことで話題になりましたよね。
では、具体的にどのくらいの距離をあければ良いのでしょうか?
この距離について、実はしっかりとした意味があります。
新型コロナウイルスの感染経路のひとつである飛沫感染・
後ほどを詳しく説明しますが、くしゃみや咳による飛沫によって、他人に感染させてしまう経路のことです。
くしゃみや咳による飛沫が到達する距離は、くしゃみで3メートル、咳では2メートルと言われています。
こうしたことから、厚生労働省は人と人との距離として、最低でも1メートル。
理想は2メートルほど確保することを推奨しています。
どのくらいの距離かがイメージしやすいように言うと、お互いに手を伸ばし、届く距離が大体2 メトルです。
日本は人口密度が高い国なので、Social Distance を完全に守るというのは難しいかもしれません。
しかし、Social Distanceという考え方を理解し、なるべく距離を取るようにするというのが、感染拡大を予防するポイントになると言えるでしょう。
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