目に入れても痛くないぐらい可愛いのが孫。
自分の子どもよりかわいいと感じる人も多く、無条件に可愛がる存在でもあります。
そんな孫が家に遊びに来てくれたとき、ついついお小遣いをあげたり、欲しいと言われているものを買ってあげたりするおじいちゃん・おばあちゃんも多いのではないでしょうか?
年間にするとどのくらいお金を使っていますか?
今回は祖父母と孫のお金事情を見ていきます。
平均孫に使うお金はいくらぐらい?相場を見てみる

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2019年で7回目を迎えるソニー生命保険の「シニアの生活意識調査」(https://www.sonylife.co.jp/company/news/2019/nr_190904.html)。
この調査では全国の50歳から79歳の男女各500人を対象に、アンケートを集計しています。
シニアの楽しみの1位は旅行だそうで、47.4パーセントが回答しています。
2位は「テレビ/ドラマ」(34.7パーセント)、3位「グルメ」(30.1パーセント)、4位「映画」(28.8パーセント)、5位「読書」(28.6パーセント)となりました。
男女別だと、「テレビ/ドラマ」「グルメ」「読書」「健康」「子ども/孫」は男性よりも女性の方が5ポイント以上高い結果に。
一方で「自動車」「スポーツ」に関しては男性の方が高い結果となりました。
孫にお金を使う
さて、女性は孫がランクインしていますが、孫がいるシニアが最近1年間で孫のためにどのくらいお金を使ったのでしょうか?
この調査によると、平均13万1,334円だったそうです。
これは2018年の調査より3,065円増加しています。
「5万円から10万円未満」(22.5パーセント)、「3万円から5万円未満」(18.3パーセント)という回答も多いなか、「50万円以上」という人が6.1パーセントもいたそう。
実際に中央値で見てみると、5万円〜10万円の支出が多いということがいえるのではないでしょうか?
何にお金を使う?
では孫への出費はどのようなものを買ったり、あげたりしているのでしょうか?
もっとも多い孫への出費は「おこづかい・お年玉・お祝い金」の78.3パーセント。
ほかには「一緒に外食」(47.8パーセント)、「おもちゃ・ゲーム」(38.3パーセント)、「本・絵本」(27.3パーセント)、「一緒に旅行・レジャー」(25.8パーセント)が続きます。
男女別で見てみると「一緒に外食」「衣類などのファッション用品」への支出は、男性よりも女性の方が10ポイント以上高いことがわかりました。
皆さんの孫への出費。
このアンケート結果と合致しますか?
お年玉の相場はどのくらい?
もうすぐお正月がやってきます。
お正月といえばお年玉を楽しみにしている子どもも多いでしょう。
あおぞら銀行が行った「シニアのリアル調査」(https://www.aozorabank.co.jp/about/newsrelease/2018/pdf/18121301_n.pdf)は、全国の55歳から74歳の男女約2,000人を対象に「シニアのリアル調査」を行い、その結果を公表しました(データは2018年12月13日発表)。
小学生を想定した孫へのお年玉金額は全国平均7,700円(2019年の正月にあげるお年玉)。
2017年と比較すると400円減少しています。
また、東京、神奈川、埼玉、千葉のお年玉金額は8,300円と全国平均よりも高い結果に。
大阪、京都、兵庫、奈良の関西では7,500円と全国平均よりも低いようです。
年代別で見てみると70代前半が8,600円で最も高く、60代7,600円、50代後半5,300円だそう。
実際にお年玉の額は平均と比較してどうでしょうか?
ぜひ来年のお年玉の参考にしてみてくださいね。
無謀にお小遣いをあげることは孫によくないかもしれない

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かわいいからとついついあげたくなってしまうお小遣いですが、親の立場、そして子ども教育という観点で考えたとき、どのような影響を及ぼすのでしょうか?
子どもが成長すると「何歳からゲームを買うのか」「何歳から携帯電話を持たせるのか」という「与えるもの」の時期について悩むもの。
もっとも大きな悩みといわれているのが「お小遣い」です。
何歳から渡すのか、いくら渡すのか、定期的なお小遣いが必要なのか、などさまざまなことで悩んでしまうでしょう。
さまざまな理由が考えられ、「無駄遣いするから」「トラブルに巻き込まれないため」という理由で定期的なお小遣いは0円という家庭もあれば、定期的なお小遣いを与え、金銭感覚を育むという家庭もあります。
バンダイが調査した「こどもアンケートレポート『小中学生のおこづかいに関する意識調査』」によると、お小遣いをもらっている子どもは全体で75.6パーセント(小学生68.0パーセント、中学生90.7パーセント)だったそうです。
そのうち、定期的にお小遣いをもらっている小中学生は42.7パーセントで、6割近くの小中学生は定期的にお小遣いをもらっていないということが明らかになりました。
また、お小遣いの渡し始め、増額のタイミングは「学年が上がった」「進学した」という回答が多い一方で、4月の進学・進級に伴う金額の変化については約6割が「変更なし」と回答しました。
こうしたお小遣いを誰にもらうのかを訪ねたところ、親からが89.6パーセントでもっとも多く、次いで祖父母23.2パーセント。
約4人に1人が祖父母からお小遣いをもらっていることがわかります。
金額は全体の1ヶ月の平均額が2,036円で、親からが1,892円、祖父母からは2,869円で、親よりも1.5倍ほどの金額を祖父母からもらっていることがわかりました。
祖父母からのお小遣いは多い傾向がわかりましたが、無駄遣いを気にする親の声もあるようです。
親の立場で考えると、「お金が入ることで子どもの金銭感覚が崩れないか」が心配ですよね。
そのため、孫の親から「お小遣いをあげないでほしい」と禁止されてしまう祖父母が多いようです。
金銭に関する教育は各家庭によって異なります。
お小遣いをあげる場合は、事前に孫の親としっかりと相談した上で行いましょう。
お小遣い、いくらが良いの?

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では、お小遣いをあげる場合、いくらくらいが適正なのでしょうか?
家庭教育アドバイザーの柳川由紀先生が提案するお小遣いの金額は必要経費込みで、小学1年生1,000円、2年生1,200円、3年生1,300円、4年生2,000円、5年生2,200円、6年生2,400円だそう。
必要経費は基本の5割という考え方で、基本的には年齢×100円がよいそう。
このくらいの金額なら、具体的な使い道を自分で考え、お金の価値について身をもって知ることができるそうです。
そう考えると、簡単に1,000円、2,000円をあげるのも考え物ですね。
孫が100円のカードが欲しいから、とホイホイ買ってあげるのも考えなければならないかも知れません。
体験をプレゼントする
物やお金ではなく、体験をプレゼントする、という方法もあります。
例えば旅行やレジャーなどですね。
写真を見ながらどこに行くか話したり、どこに行ったかという話をすれば一生の思い出になりますよね。
このほか、習い事の月謝や外食なども良いでしょう。
単純にお金を孫の成長に使ってあげる、というのは孫自身も成長できるし、有益な使い方だといえるのではないでしょうか?
もちろん、祖父母側が独断で行うのはNG。
しっかりと親と話し合い、使い道を決めてより成長できることに投資してあげてくださいね。