LINE payやPayPay、楽天ペイなどさまざまな「QRコード決済」が話題になっています。
しかし先日。セブン-イレブン・ジャパンがサービスを開始した「7pay」(セブンペイ)は、アプリケーションのセキュリティの甘さから不正アクセスによる被害が発生。
サービス終了が決定してしまうなど、こうしたQRコード決済は本当に安全なのか? という課題が浮上しています。
本日は話題の「QRコード決済」についてご紹介します。
QRコード決済って何?クレジットカードや電子マネーとは違うの?QRコード決済の仕組み

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最近よく耳にするようになった「●●ペイ」。
日本でも導入が進むQRコード決済サービスは、さまざまなお店で使えるようになりました。
QRコード決済を利用することで、特定の条件を満たすとなんと20%もキャッシュバックがあることも。
こうしたお得さから多くの人がQRコード決済を利用し始めています。
しかし、そもそもこうしたQRコード決済とは一体どのようなサービスなのでしょうか?
従来のクレジットカードや電子マネーとはどのような違いがあるのでしょうか?
そもそも日本では2014年頃からLINE payや楽天ペイにQRコード決済機能が搭載され始めました。
その後、PayPayやメルペイなど後発サービスも続々登場しています。
お店側にとって、お金の流れはクレジットカードなどと大差はありません。
お店側がQRコードを読み取ったり、QRコードをユーザーが読み取って決済することで、決済手数料が引かれ、店舗の口座に入金されるという仕組みになっています。
こうしたQRコード決済のように現金を介さない取引のことをキャッシュレス決済と言ったりします。
世界ではキャッシュレス決済が普及しており、韓国では89.1パーセント、中国では60.0パーセント、アメリカでは45.0パーセント(2015年時点)と高い割合で普及しています。
一方で日本のキャッシュレス決済事情は、というとわずか18.4パーセントなのです。
このことから経済産業省は2027年までに比率を40パーセントまで高める方針を発表しました。
合わせて、2019年10月の消費増税に伴い、キャッシュレス決済を利用した場合は2パーセントのポイント還元を実施することも検討されています。
キャッシュレス決済にはQRコード決済だけでなく、クレジットカード、電子マネー、デビットカードなども存在します。
しかし、今一番注目されているのは「QRコード決済」でしょう。
日本はコンビニが至る所にあり、多くのコンビニに銀行ATMが設置されています。
そのため、手軽に現金を下ろすことができますよね。
また、まだまだクレジットカード決済に対応しているお店が少ないことから、現金をある程度以上持っていないと日常的に不安が残ります。
例えば店舗が新たにキャッシュレス決済用の設備投資をしようと思っても、クレジットカード決済に用いるCAT端末導入には6万円から8万円程度かかります。
さらに月々の加盟店手数料も必要となるだけでなく、決済直後にお金が振り込まれるのではなく、一定の時間が経過してから振り込まれるため、個人店の場合、なかなか導入できない、というのが現状です。
しかしQRコード決済はこれらの手間を省いた仕組みになっています。
ユーザーはスマートフォンやタブレット端末に決済用のアプリをインストールします。
そこにクレジットカード情報や銀行口座情報などを紐付けておくことで、決済可能となります。
店舗側は決済用のアプリをダウンロードしたり決済用のQRコードを用意するなどして、ユーザーにQRコードを読み込んでもらったり、店舗側がユーザーのQRコードを読み取ることで決済が完了します。
クレジットカード決済導入の簡便さ、そしてサービスによっては決済から2日後に振り込まれるといったスピード感があることから、急速にQRコード決済が普及し始めているのです。
電子マネー、クレジットカードとはどう違う?
日本ではSuicaをはじめとする交通系ICカードが普及しています。
特に都会暮らしの方の多くはSuicaやPASMOなどを持っているのではないでしょうか?
こうした交通系ICカードは事前にお金をチャージしていたり、クレジットカードなどと紐付けていますよね。
コンビニエンスストアなどでは決済に対応していることも多いので、正直Suicaだけ持っていれば一日生活できるほど。
しかし、Suicaを読み取る端末が店舗になければ決済できません。
クレジットカードも同様で、クレジットカード決済可能な端末を店舗側に用意しなければなりませんよね。
これらの端末は高価な物が多く、また決済手数料が引かれるので大手以外は導入が進んでいません。
QRコード決済はこうした端末代や手数料などが安いため普及が進んでいるのです。
コンビニ各社の「●●ペイ」アプリの状況やオススメのアプリ、各社のシェアなど。キャンペーン開催で現金よりお得に利用可能に

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セブン-イレブン・ジャパンが導入し、即サービス停止、そして終了となった「7pay」が話題ですが、コンビニ各社も自社のQRコード決済サービスを導入しています。
ローソンでは「ローソンスマホペイ」、ファミリーマートでは「ファミペイ」を導入。
これらは登録し、決済することでローソンやファミマで使えるクーポンなどが得られる仕組みとなっている場合もあるので、これらのコンビニエンスストアを多く利用する方には必須のアプリではないでしょうか?
ローソンスマホペイはまだ対応しているエリアが限定的なので、よく行くローソンで「ローソンスマホペイ利用可能」のようなポップを見かけた場合はインストールしてみてはいかがでしょうか?
日本において人気のQRコード決済は「PayPay」「楽天ペイ」「LINE pay」「Origami Pay」「メルペイ」など。
QRコード決済デビューしたい、という方はこの5つのどれか、またはすべてをインストールしておくと良いでしょう。
PayPayは100億円還元で大きな話題を呼び、店舗数、ユーザー数を大きく伸ばしました。
現在でも特定の条件を満たすと20パーセント還元を行っているので利便性が高いといえます。
また、セブンイレブンのATMでPayPayに事前に現金をチャージできるのも良いポイント。
特にこだわりがない、SoftBank、Y!mobileを使っている、という方はPayPayがオススメです。
一方で、楽天市場などをよく利用し、楽天ポイントをたくさん持っている、貯めたい、という方は楽天ペイがオススメ。
楽天ペイなら貯まった楽天ポイントを使えますし、期間限定ポイントだけを使う、という利用方法も可能。
PayPayよりも使える場所は若干少ないですが、ローソン、ファミマなどのコンビニでは利用可能です。
さまざまなサービスがあるので、自分が行く店に対応していること、用途などを見極めて選びたいですね。
QRコード決済のメリット・デメリット比較

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そんなQRコード決済のメリットは「財布を持ち歩かなくて良い」「決済が短時間で済む、スムーズ」「決済金額に応じてポイント還元」でしょう。
近所のコンビニに行くときはスマホだけを持って行けば良いですし、決済も一瞬で完了します。
また、決済金額に応じてポイントも付与されるので、現金で購入するよりもお得に買い物ができます。
デメリットはスマホの充電が切れると決済できないこと。
一日中スマホを使っているとすぐに充電がなくなります。
充電が切れると決済できなくなるので、財布が必要となります。
スマートフォンを活用したQRコード決済はどんどん普及しています。
統一規格も登場したので、どのサービスを選んでも街で利用できる日が近いかも知れませんね。