尾瀬を歩く 案内人のつぶやき【3】OKKOが伝える尾瀬の魅力

尾瀬は夏の賑わいが去り、ひっそりと秋を迎えています。もう木々の紅葉は盛りを過ぎた感じです。耳を澄ますと、木の葉の落ちる音が聞こえてきます。
今回は福島県側の大江湿原や、群馬県側の三平峠から一之瀬にかけての紅葉の様子をお届けします。

三平峠~一之瀬間「尾瀬を歩く 案内人のつぶやき」OKKOが伝える尾瀬の魅力

「三平峠~一之瀬間」撮影・OKKO

尾瀬ケ原は標高1400メートル。尾瀬沼は1600メートル。結構な高地ですから、気温は5度から10度ぐらいです。

大江湿原「尾瀬を歩く 案内人のつぶやき」OKKOが伝える尾瀬の魅力

「大江湿原」撮影・OKKO

今年は特にナナカマドの赤い実が多く観られます。枯れた枝にしがみつくように葉がついていました。

ナナカマドの実「尾瀬を歩く 案内人のつぶやき」OKKOが伝える尾瀬の魅力

「ナナカマドの実」撮影・OKKO

登山道も落ち葉がたくさん。ふかふかの絨毯の上を歩くような気持ち良さです。

山小屋は10月末には店じまいです。尾瀬ケ原への最短の入り口である鳩待峠までの連絡バスも、11月4日で終わりです。この時期、尾瀬に行かれる方はバスの運行状況、時間をくれぐれもご確認ください。尾瀬は山である、と心得てくださいね。雨具はもちろん、防寒をしっかりと。

登山道には落ち葉の絨毯「尾瀬を歩く 案内人のつぶやき」OKKOが伝える尾瀬の魅力

「登山道には落ち葉の絨毯」撮影・OKKO

例年ですと、10月中旬を過ぎると雪がちらつき出しますが、今年はまだです。

三平峠~一之瀬間「尾瀬を歩く 案内人のつぶやき」OKKOが伝える尾瀬の魅力

「三平峠~一之瀬間」撮影・OKKO

水芭蕉に始まり、様々な舞台を楽しませてくれた尾瀬劇場の幕が下りてきます。

奥入瀬渓谷を思わせる、冬路沢「尾瀬を歩く 案内人のつぶやき」OKKOが伝える尾瀬の魅力

「奥入瀬渓谷を思わせる、冬路沢」撮影・OKKO

来年の雪解けを待ちましょう。道路の除雪が終わり、鳩待峠までの連絡バスが開通するのは4月末。

よほど冬山に慣れた、経験のある、体力のある若者ならともかく、冬の尾瀬行きはおすすめしません。雪を楽しむなら、岩鞍スキー場とか片品村にあるスキー場でどうぞ。

OKKOさんプロフィール

OKKO(オッコ)

OKKO(オッコ)


 1942年(昭和17年)生まれ。二十歳代のころから尾瀬に通い始めました。当時はまだ尾瀬沼に渡し船が浮かび、木道も整備されていませんでした。それだけにアクセスは大変でしたが、手つかずの自然に触れることができ、すっかり魅せられました。尾瀬のガイド団体「NPO法人 片品・山と森の学校」に所属。群馬県森林インストラクター会会員。NACS―J自然解説指導員。趣味はクラシック音楽鑑賞、コーラス、登山。年に数回、フルマラソンも走っています。東京都在住。