「この先の人生について考えたい」
定年退職し、人生80年だとすると残り20年をどう生きて行こうか、と漠然と考えるシニア世代も多いのではないでしょうか?
20年という時間は何かを成すには時間が足りないし、何もしないには長すぎる時間です。
シニア世代をどう過ごすかは、最期の瞬間「楽しかった!」「幸せだった!」と思えるかどうかに重要な影響を与えます。
そこで今回はシニア世代の考えていることを徹底的に調査したアンケートをご紹介いたします。
シニアのこの先の人生の過ごし方とは?
willbeシニア総合研究所(残間 里江子所長)は、(1)『この先の人生の過ごし方(やりたいこと)』(2)『将来の不安』(3)『今後の住まい』というテーマで実施したシニア対象のアンケート結果を公表しました。

@PRESSより:「不安」項目分類表
団塊世代が70代に突入したことで、現在団塊の世代の消費意欲に期待するマーケットやシニアの暮らしに関する調査が盛んに行われています。
シニア世代を対象にした商品やサービスは次々と発売されていますが、どれも思ったような効果が得られていないといいます。
現状ではなかなかシニア世代の思いをくみ取れていない、ということです。
そこで実施された今回のアンケートの特徴は「自由記述」。通常のアンケートのように、「当てはまる」「やや当てはまる」「どちらでもない」「やや違う」「まったく違う」のような5択ではなく、思っていることを自由に記述してもらう形式です。
willbe社が353人分の「シニアの本音」を分類・分析分けしたのが、上の表になります。
このアンケートでは「この先の人生の過ごし方(やりたいこと)」、「将来の不安」、「現在の住まい」について訪ねています。
本記事ではこれらの項目について詳しく見ていきます。

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
まず「この先の人生の過ごし方(やりたいこと)」について。
人生の過ごし方について自由回答を分類すると、大きく分けて「プライベート」「仕事」「社会貢献」「健康」「友人」「家族」「自立」「不明」と8つのカテゴリーに分けることができます。
さらに「プライベート」は「趣味や旅行」「のんびりしたい」「学びたい」「夢を追いたい」「自分のモットーに従っていきたい」「妻・母娘・娘」という役割からの開放」「移住」と7つに細かく分けることができます。
このなかで、最も多くの回答を集めたのが「趣味や旅行」。老後は趣味や旅行を充実させたいと考えている人がすごく多かったのです。
趣味や旅行のなかで最も多かったのは旅行。なかでも元気なうちに海外旅行を楽しみたい、といった海外旅行に関する記述が目立つ結果に。
続いて人気なのが「合唱やコーラス」。さらに歌を唄うことを趣味にしている人は、回答者全体の5%もいるそう。
「歌唱」は、いまどきシニアの人気趣味なのかもしれません。
続いて目立ったのは「働き続けたい」という回答。
働き続けたい理由は大きく分けて「自己実現のため」「経済的理由のため」「健康目的のため」の3つに分けることができ、仕事を通して社会貢献したい、仕事こそが自分のやりたいことなのだ、という記述が目立ちます。
収入以上に、仕事を通した自己実現が、いまどきシニアにとって重要だということがわかります。
皆さんはいかがでしょうか?
このほか女性に見られる特徴は、いつまでも友人と交流していたい、趣味や旅行で多彩なプライベートを楽しみたい、というもの。
そしてなんだかんだ言っても家族が大切、という回答です。
このあたりは女性らしさが出ていると言えるのではないでしょうか?
シニアの将来の不安とは?

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シニア世代が感じている将来の不安を分類分けすると「健康」「経済」「なし」「家族」「社会情勢」「孤独」「死」の7つ。
この項目は性別による特徴が顕著で、男性は「なし」が60歳~74歳までの各年齢層で2位、社会情勢を不安視する声が全体的に目立つ結果となりました。
女性は「経済的不安」が高く、特に女性が気にしているのは「親の介護」や「認知症」「孤独」。
未だ親の介護は女性の負担が大きいということがわかります。
また、「同居するパートナーの死によっての孤独」に不安を感じている女性も多く、特に69歳以下で回答が目立ちます。
この孤独に関する不安は、経済的不安も兼ねていることが多く、「夫が先立ったと後、遺族年金で生活できるか不安」という回答が多い結果となりました。
将来の不安は女性の方が強く感じている、ということがわかります。
シニアの今後の住まいとは?

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最後はシニアの住まいについて。
「人生最期はどこで暮らしたいか」を訪ねたところ、全体では「ひとりになっても今の家に住み続けたい」が多く、次いで「シニア住宅・介護ホーム」「子どもや親戚の世話になりたい」という結果になりました。
男女ともに順位は変わりませんでしたが、傾向として男性は「今の家に住み続けたい」「子どもや親戚の世話になりたい」が高く、女性は「シニア住宅・介護ホームに移り住みたい」が「今の家に住み続けたい」に迫るほど、高い結果となりました。
全体的な傾向として世帯収入が多いほど「シニア住宅・介護ホームなどに移り住みたい」と回答した人が多く、世帯収入が低いほど「子どもや親戚の世話になりたい」「今の家に住み続けたい」と回答する人が多いという結果に。
「シニア住宅・介護ホームに移り住みたい」と回答した人は「最期までできることは自分でやりたい」「シェアハウスのように気の合う人と住みたい」と答えている人が目立ちます。
「子どもや親戚の世話になりたい」と回答した人は「子どものそばにいて残りの人生を過ごしたい」「止む終えない場合、肉親の世話になることが良いと考えている」「子どもが親の面倒を見るのは当たり前」という回答が目立ちます。
「1人になっても今の家で済み続けたい」は「住み慣れた家で快適に暮らせるよう工夫したい」「人生のルーツ、生まれ育った大地、その土地の人こそが一番の財産」という回答がありました。
人生最期をどのように迎えるか。
考え方は人それぞれです。
自分に合った最期の過ごし方を見つけたいですね。
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