最近ECサイトやメディアサイトなどにアクセスするとポップアップで「Cookie設定を有効にしてください」と出てきて戸惑う方も多いのではないでしょうか?
さまざまなサイトに出てくる「Cookie設定を有効にしてください」というポップ。一体どのような意味があるものなのでしょうか?
Cookieとは何なのか、また、許可するとどうなるのかを本日はご説明いたします。
Cookieとは?

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
最近特に目にするようになった「Cookie」。読み方はお菓子のクッキーと一緒です。一説によると1979年頃、データパケットのことを「magic Cookie」と呼んでいたことから来ているのだとか。
そもそもCookieとはどのようなものなのでしょうか?
Cookieは閲覧したWebサイトなどのWebサーバから発行されるちいさなテキストファイルのこと。このテキストファイルがあることで、一度訪問したWebサイトの情報を一時的に保存し、次回訪問時、例えばクレジットカードの番号を入力しなくて良くなったり、サービスへのログイン状態を継続できます。
とはいってもなかなかイメージが沸きにくいですよね。
インターネットでショッピングをされる方も多いのではないでしょうか? 買い物かごに欲しいものを入れたけれど、すぐには購入せず、後日購入する場合もあるでしょう。その際、次回そのショッピングサイトを訪れたときに買い物かごに以前入れた商品が入っていませんか? これはCookieがそのときの情報を保存してくれているから。
このようにCookieは非常に便利で、Cookieがあることで、Webサービスを快適に利用できます。
そんなCookieにはファーストパーティCookieとサードパーティCookieの2種類があります。それぞれの違いを見ていきましょう。
ファーストパーティCookie
ファーストパーティCookieはユーザーが訪問しているWebサイトのドメイン(URL。スローネットならslownet.ne.jpがドメインです)が発行するCookieのこと。
ファーストパーティCookieは、訪れているWebサイトでしか機能しないのが特徴。
スマートフォンやパソコン、タブレットなどで、ファーストパーティCookieが有効になっていないと正常に動作しないものもあります。
サードパーティCookie
一方のサードパーティCookieは訪問しているWebサイト以外が発行するCookieのこと。
ファーストパーティCookieと異なり、ほかのWebサイトと同じ仕様を共有しているため、Web上の広告などで多く使われています。
Web広告は人に合わせた広告が表示されるのが特徴。これは普段の検索履歴から、どのような年齢・性別・居住地域なのかがわかってしまうのはもちろん、GoogleやYahoo!など、アカウントにログインした状態で使用するとより詳細に情報が分かります。だからこそ、例えば男性の30代以降であれば、育毛剤の広告が多く表示されたりします。これは育毛剤が気になる年代がそのくらいから、ということです。このほか、旅行サイトや中古車情報サイトなどを訪れると、しばらくこれらの情報の広告になりますよね。これは「リターゲティング広告(=追いかける広告)」と呼ばれ、一度訪問したユーザーを追いかけ続ける広告の種類です。ここでCookieが使われており、サードパーティCookieを活用してユーザーを追跡しています。
2018(平成30)年5月にはヨーロッパで、欧州データ保護規則(GDPR=General Data Protection Regulation)が施行し、Cookieの規制が厳しくなりました。
ここまでで分かるとおり、特にサードパーティCookieに対しては厳しい規制となります。サードパーティCookieはユーザーが意図しない第三者の利用が想定されており、これが問題視されているのです。Googleは2020年1月、サードパーティCookieを段階的に廃止していく予定と発表しています。
iPhoneなどを製造・販売するAppleも同様で、2021年にリリースされた「iOS14.5」では、すべてのブラウザやアプリケーションでサードパーティCookieによるユーザーの追跡が許可制となりました。実際にアップデートをされている方は、アプリケーション がアクティビティを追跡してもよいかを確認してきているのではないでしょうか?
iPhoneの場合、「許可」や「Appにトラッキングしないように要求」といった選択肢が出ます。Appleによると、Appによるアクティビティの追跡を許可したかどうかにかかわらず、そのAppの機能はすべて支障なく使えるそうです。
同じようにAppleのブラウザである「Safari」ではiOS12から「ITP(Intelligent Tracking Prevention、インテリジェント・トラッキング・プリベンション)」というトラッキング防止機能が搭載。これはユーザーのプライバシー保護を目的としたもの。これによってサイトを横断したトラッキング(クロスサイトトラッキング)に制限がかかります(Webトラッキングは、Webサイトの運営者およびサードパーティが、ワールドワイドウェブ上での訪問者の活動に関する情報を収集、保存、および共有するための慣行)。
Cookieとキャッシュ
Webサイトを高速で表示させる手段として、Cookieに似ているのがキャッシュ。このふたつはどのような違いがあるのでしょうか?
Cookieはユーザーがサイトに訪問した情報を保存するのが特徴。
一方のキャッシュはページを素早く表示できるよう、画像などの情報を一時的に保存しておく、という違いがあります。
これらは保存する情報が異なる、ということは覚えておきましょう。
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