「なんだか最近ぼーっとしている……」
毎日共に過ごす配偶者が発する細かなサイン。
以前と比べ、ぼーっと呆けた表情が増えてきたな? と感じることはありませんか?
年齢を重ねると、大なり小なり多少は呆けてくるものですが、最近はリアクションが極端に遅くなってきていたり、物忘れがひどくなっていたり、行動を起こさなくなってきたり、などの異変を感じた場合は注意が必要です。
これらの症状、認知症の初期症状に当てはまるのです。

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
老人性うつとは?
認知症と勘違いされやすい症状のひとつに「老人性うつ」があります。
これは高齢者特有の病気で、うつ病は子どもから高齢者まで、どの年代でも発症する可能性がある病気ですが、高齢者のうつ病は認知症と間違われるケースが多く、周囲の人がなかなか気づけず、知らないうちに症状が進行してしまうことがあります。
そのため、正しい知識を持ち、早い段階で適切な対応をとることが求められているのです。
老人性うつと若い人がかかるうつ病の違いはどこにあるのでしょうか?
老人性うつは正式な病名ではありませんが、65歳以上の高齢者がかかるうつ病のことを指します。
老人性うつの人に多く見られるのは「1日中ぼーっとしている」「なんとなく元気がない」。
しかし、これらは認知症の初期症状と重なるため、認知症と勘違いされがち。
うつ病は早めに処置を行えば治る病気ですが、周囲が気づいてあげないと、どんどん悪化していってしまいます。
認知症と老人性うつの違い
適切な対応をとるためには違いを把握しておかなければなりません。
ここからは認知症と老人性うつの違いを見ていきましょう。
- 症状の進行速度
- 認知症は徐々に進行
- 老人性うつは短期間で進行
- 物忘れ
- 認知症は昨日の晩ごはんなど軽度の記憶障害から
- 老人性うつはある日突然数日前のことを思い出せなくなる
- 自責の念
- 認知症は問題行動を起こしても自責の念なし
- 老人性うつは自分の症状に対して迷惑をかけていると思い、自責の念が強い
- 自覚症状
- 認知症は症状が進むと自覚症状なし
- 老人性うつは認知機能低下をはっきりと認識できる
- 受け答え
- 認知症は的はずれな返答
- 老人性うつは熟慮した結果答えられない
認知症と老人性うつ。
一見すると違いを見つけるのが難しいですが、細かな違いはあるようです。
普段共に過ごす人だからこそ、こうしたサインは見逃したくないですね。
老人性うつの症状

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
老人性うつの特徴的な症状は以下のようなもの。
- 頭痛
- めまい
- 食欲不振
- 肩こり
- 吐き気
- しびれ
こうした身体的な不調を頻繁に訴えてくるようになったら注意が必要です。
症状を聞き、まずは内科や外科を転々とすることになりますが、検査を受けても異常が見つからず、直接的な原因がわからないことが多いのです。
また、このほかにも「不安や焦燥感を訴える」「落ち着きがなくなる」「趣味やそれまで好きだったことに対して興味を示さなくなる」「急に出不精になる」といった行動や精神面での症状も見られるようになります。
内科や外科では原因が見つからない場合、老人性うつを疑ってみても良いでしょう。
そのまま放置すると症状は悪化するので、早めに医師の診断を受ける必要があります。
原因・解消法

画像提供:imagenavi(イメージナビ)
老人性うつは若い人のうつと異なり、仕事上のストレスというよりは、自身の退職や子どもの独立といった環境的要因と、配偶者との死別、老化に伴い衰えなど心理的要因の2つが主な原因です。
身近な人に最近大きな環境変化があった場合は、注意深く見守る必要があります。
こうした症状が一気に出れば判別も簡単ですが、実際には判別はとてもむずかしいもの。
環境要因、心理的要因の両方が原因となっている場合もあるので、「不安」「喪失感」を訴えてきた場合は、うつ病を疑い、注意深く見守りましょう。
<こちらの記事もおすすめ>
6月14日は認知症予防の日!脳トレドリル「脳レク」で若々しい脳を保ちましょう!
【ゴールデンライフ】健康のために知っておきたい『油の新常識』
======
Slownetでブログやコメントを更新すると同じ趣味の仲間が見つかるかも!?人気のサークル情報などをお知らせするメールマガジンも受け取れる、Slownet会員登録はこちらから↓
